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自作小説の一文を書いたり書かなかったり書きっぱなしで放置したりとりあえず軽く文章書き殴る場所、即ち自己満足空間
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気づいたらいつも同じ部屋にいる。ドアがない不思議な部屋。机もなくベッドもない。けれど部屋には写真が入った額が壁という壁に下げられていたりバスケットボールが無造作に転がっている。そんな不思議な部屋に僕はいる。

僕はいつもその部屋のまんなかで座っている。座りながら壁を見渡して写真を見るのが好きだからだ。

周りを見渡せば写真には沢山の人が写っている。僕と同じくらいの年齢の少年や少女。ちょっと年をとったおじさんやおばさん。体格がしっかりとしたユニフォームを着たお兄さん。色々だ。

その中で一際大きい額に入った写真が僕のお気に入りだ。笑顔がとてもよく似あう可愛い女の子。気づけば僕はずっと見ている事がある。

時間が経てば経つほど部屋に写真が増えていく。僕はそれがとても楽しみだ。ほらまた新しい写真が現れた。

その写真がいつもとちょっと違うことに気が付いた。正確に言うと写真ではなく額の方がいつもと違う。すこし黒ずんでいる。

写真には爽やかな笑顔の少年が写っている。なんだかかっこいいなと思う。

部屋に変化が現れ始めたのはその写真が現れてからだった。いつものように写真を見渡していると一部の写真が破れていた。

破れた部分には何が写っていただろうか。確か僕と同じ位の年の少年だったと思う。僕は首をかしげた。でもそれだけだ。

どの位時間が経っているのかは、いつも分からない。でも時間が経てば経つほど写真が増えていった。これまでは。

最近はどんどん今までの写真が破れて無くなっていく。どんどん部屋が寂しくなっていく。でも僕は動かなかった。

少ししたらバスケットボールがズタズタになっているのに気づいた。ユニホームを着た選手の写真も無くなっている。それでも僕は動かなかった。

僕はまたいつものようにあの可愛い少女の写真を見た。少し切れ目が入っていることに気が付いた。いったいなんだろう。時間が経つにつれて切れ目はどんどん大きくなっていく。切れ目はついに半分まで達して、そしてまた時間が過ぎると写真は真っ二つになって消えて無くなってしまった。やっぱり僕は動かなかった。

部屋を見渡すと少女の写真に気を取られて分からなかったが写真が二枚しか無くなっていることに気がついた。黒ずんだ額に入った少年の写真と、それとはまた別の少年とおじさんとおばさんが一緒に写っている写真しか無くなっていた。

少しすると少年の写真が燃え始めた。下からどんどん燃えていき、ついに灰になった。動く気にもならなかった。

ついに写真が一つになった。僕が部屋の真中から眺める写真が一つになってしまった。

最後の写真に切れ目が入った。

僕は動かない。

切れ目がすこしずつ大きくなっていく。

僕は動かない。

切れ目が半分まできた。

僕は動かない。

切れ目がどんどん大きくなっていく。

僕は。

もう少しで写真が半分に切れそうだ。

僕は部屋の真中から立ち上がるとその写真に走り寄った。

写真を必死に直そうとする。けれど僕の意に反して切れ目は大きくなっていく。

涙が出てきた。

写真の切れ目を両手で必死に押さえ込む。

切れないで。

切れないで。

けれど、僕の叫びは届かずに、写真は切れて無くなってしまった。

僕はゆっくりといつもの部屋の真中に戻って座った。

周りを見渡しても何も無い。

寂しい。

僕の目から一粒の涙が零れ落ちた。
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